【英語NEWS】2020ノーベル経済学賞 オークション理論とは?

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2020年のノーベル経済学賞は、アメリカからオークション理論が選ばれたで。

元記事は、BBC “Nobel: US auction theorists win Economics Prize, 12 September 2020” より

本記事のポイント

・2020ノーベル経済学賞は、スタンフォード大学の研究者2名に。
・オークション理論は、社会に多大な利益をもたらした。
・一方、同理論は緊急の社会問題を取り扱っていないとの批判あり。

2020ノーベル経済学賞は?

Paul Milgrom and Robert Wilson have won the 2020 Nobel Economics Prize for their work on auction theory. The Stanford University game theorists have helped in developing formats for the sale of aircraft landing slots, radio spectrums, and emissions trading.

BBC 12 September 2020
英訳

ポール・ミルグロムとロバート・ウィルソンは、オークション理論の研究で2020ノーベル経済学賞を受賞した。スタンフォード大学におけるゲーム理論の研究は、航空機の着陸スロット、電波スペクトル、そして排出量取引の販売のための形式を発展させた。

 両者は、アメリカのスタンフォード大学の経済学者です。オークション理論は、ゲーム理論に基づいています。ゲーム理論とは、自分の利益が自分の行動だけではなく、他人の行動にも影響されるような状況を研究する学問です。

単語まとめ
・Economics:経済学
・auction:競売、オークション
・theory:理論
・spectrum:残像、範囲

オークション理論とは?

This year’s laureates in economic sciences started out with fundamental theory and later used their results in practical applications, which have spread globally. their discoveries are of great benefit to society.

BBC 12 September 2020
英訳

今年の経済科学の受賞者は、原理的な理論から取りかかり、その後、その結果を実用化させ、世界中に普及させた。彼らの発見は、社会に多大な恩恵をもたらしている。

 オークション理論とは、競売市場で人々がどのように行動するのかを分析して、効率的な競売市場をデザインする経済学の応用分野です。競売とは、あるモノ(財)を売却したい売り手が、そのモノに対して最も良い条件を提示した買い手に売却するために、買い手に条件を競わせることです。条件とは、価格などです。身の回りの競売の例として、卸売市場での仕入業者の仲立ちや絵画や骨董品の売買、またインターネット上でのヤフーオークションなどをイメージしてみてください。

 通常、オークションでは、最高価格を提示した人があるモノを落札します。買い手は、あるモノをどうしても落札したいので、他の買い手よりも高い入札価格を提示します。そうすると、最終的にあるモノを落札する買い手は、実際に思い描いている価格よりも高い価格を支払うことになります。落札者は損失を被ります。これを「勝者の呪い(winner’s curse)」と言います。

 ウィルソン氏は、この「勝者の呪い」を定式化し、先に記したような単純な競売方式以外の競売のあり方に着目しました。「第2価格方式」です。最高価格を提示した買い手が、2番目に高い入札価格で落札するというシステムです。

 このオークション理論は、公共財などの共有財産の落札に応用されます。例えば、空港での飛行機の離着陸権、電波の使用権、CO2などの排出量取引、石油の採掘権、国債の入札などです。電波について簡単に触れると、国がドコモやソフトバンクなどの電気通信事業者に電波(公共財)の使用権を売却することです。オークション理論の方式に従って財を扱うことで、地球上にある私たちの共有財産を有益に利用することができます。

単語まとめ
・laureate:名誉を受けた
・start out:〜に取りかかる
・fundamental:主要な、根源の
・practical:実践的な
・application:応用
・spread:拡散する
・discovery:発見
・benefit:恩恵

批判的な意見あり?

The Nobel Prize as a marker of excellence in the field needs to become reflective of our global community and address the most pressing issues of our time like the climate crisis, the pandemic or structural racial injustice – otherwise it risks becoming increasingly irrelevant.

BBC 12 September 2020
英訳

経済科学の分野における優れた功績を示すノーベル賞は、私たちが暮らすグローバルコミュニティを反映し、気候危機、感染症の拡大、あるいは構造的な人種差別のような最も差し迫った問題を取り扱う必要がある。さもないと、それらの問題はますます私たちから遠ざかってしまう恐れがある。

 経済再考慈善団体(Rethinking Economics charity)は、今回の受賞に対して批判的です。同団体は、内向的で偏った従来の経済学から、多元的な視座で社会問題を捉える開かれた経済学を目指して活動しています。

 経済学には、学派があります。古典派、新古典派、ケインズ学派、制度学派などです。それらの学派は、ある現象(問題)に対して、それぞれの視点からアプローチします。多元主義経済学とは、簡単に言えば、複数ある学派の良いとこをつまみ食いして、ある現象を包括的に分析しましょう、というものです。

単語まとめ
・marker:印をつけるもの
・excellence:卓越
・reflective:反映する
・address:〜を扱う
・pressing:差し迫った
・pandemic:大流行
・structural:構造的な
・injustice:不公平
・irrelevant:不適切な、重要でない
ダチョウ<br>先生
ダチョウ
先生

ゲーム理論といえば、ナッシュ均衡で知られている、ジョン・ナッシュもノーベル経済学賞を受賞している。彼の人生を描いた映画『ビューティフル・マインド』はおすすめだぞ。

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