【本】「幸せをつかむ」ために自分の価値観を大切にしよう

教養

こんにちは。ダチョウです!

 読書メモです。

 今回の書籍は、『幸せをつかむ戦略』(富永朋信、ダン・アリエリー、日系BP、2020 )です。

 「幸せ」とは何か。気になるところですね。

 本書は、対話形式です。聞き手は、マーケティング経験が豊富な富永朋信。話し手は、行動経済学の専門家ダン・アリエリー。

幸せのポイント

・他人に同調せず、自分の価値基準をもつこと。
・モノがもつ情報をよりよく理解(消費)すること。
・結果よりも過程を重視すること。

自分の価値基準をもつ
 人間の幸には、オートノミー(自己決定権)が関わっています。

 人生は、選択肢の連続です。休日に、外出をするか、家で読書をするか。モノを買う時、高機能を優先させるか、コストを優先させるか。などなど、生きていると、さまざまな選択に出くわします。

 何か物事を決める際に大切なのは、自分の意志に従うことです。周囲の助言はダメです。

 本書で紹介されている「本の消費」の例がおもしろいです。

 最近では、インターネットの普及で、オンラインで本を購入するのが当たり前のことになりましたね(特にAmazon)。一冊の本を購入すると、オンラインサイトは、私たちに次から次におすすめの本を提示してきます。このレコメンデーション機能によって、私たちの選択肢は提供者につくられてしまうのです。

 一方で、オフラインで本を購入する場合はどうでしょうか。いろいろなジャンルのコーナーへ自ら足を運ぶ事で、新しい本と出会うことができます。さらには、実際に本を手に取ることで、モノの重みや匂いを楽しむことができるます(他感覚体験)。また、例えば、お気に入りの書店(地元の本屋とか)で本を買うことで、自分がその店とつながっているという気持ちになれることも大切です。これらの行為が幸福度を高めてくれるのです。

 幸福度をよりいっそう高めるためには、人や社会のためになることをすることです。難しく言うと、自分の効用関数に、社会的存在(他者)を組み込むことです。

 アブラハム・マズローの5段階欲求の上位3つを考えてみてください。コミュニティに所属し、承認される。そして、周囲のためになることをして自己実現に達する、と。

モノの意味を理解(消費)する 
 モノには意味がない場合と、意味がある場合があります。

 意味がない場合とは、文脈なくそのモノを楽しむことができるかどうかです。例えば、自然美です。アフリカを訪れ、広大な大地に沈む夕日を目の当たりにして、はっと息をのむような体験です。

 一方、意味がある場合とは、特定の文脈をもっているかどうかです。例えば、平面に四方八方に線が引かれている造形があるとします。説明がなければ、その造形に価値を見出すことができないかもしれません。しかし、その造形が、アパルトヘイト時代の社会の苦しみを表わしたものだと知ったら、造形に対する見方が変わってくるかもしれません。

 作り手の属性も価値に影響してきます。先に触れた造形の作り手が南アフリカ出身である場合、創作する個人としての物語と作品そのものの物語は、一つの意味となって訴えかけてくるのです。

 CMが良い例ですよね。モノを宣伝するために、消費者を引きつけるような物語が上手く作られています。

 モノがもつ情報をしっかり認識することが大切です。そうすることで、無駄な選択がなくなります。また、よい意味をもつモノを選べたら、幸福度が高まります。

結果よりも過程が大切 
 子育ての例がおもしろいです。

 子どもがテストで高得点を取得したとします。しかし、子どもは、前日に山を張って、たまたま高得点が採れただけで、テストに向けてほとんど準備をしてきませんでした。この子どもを褒めるべきでしょうか。

 このケースでは、褒めない方がいいです。

 一方、テストに向けて多くの準備をしてきたが、本番では結果が出せなかった場合はどうすべきでしょうか。

 このケースに対しては、褒めた方がいいです。

 この考え方は、組織のリーダーにも該当します。失敗ばかりして良い結果を出すことができない社員がいたとしても、失敗にいたるまでの過程を評価してあげることが大切です。

 さらには、この考え方を自分自身に当てはめてみます。
 結果が出せず、失敗の連続で、沈鬱な気分になることがあるかもしれません。そんな時、今まで何をしてきたのかを振り返ってみるといいかもしれません。何かしら幸せを感じた瞬間が少なからずあるはずです(自分の価値基準で)。自分の人生の過程を受け入れることで何かしらいい方向に変化することがあるかもしれません。


最後に著者について追記
 富永朋信さんは、1992年に早稲田大学を卒業後、株式会社コダックに入社しました。その後、日本コカ・コーラ、西友、イトーヨーカ堂などでマーケティング関連職務を歴任します。その他、産官学において幅広く活動。現在は、株式会社Preferred Networksで執行役員・最高マーケティング責任者を努めています。

 ダン・アリエリーさんは、1967年アメリカ生まれです。テルアビブ大学で心理学を専攻し、デューク大学で経営学の博士号を取得。現在は、デューク大学で心理学と行動経済学を教えています。主な著書に『予想どおりに不合理』、『不合理だからうまくいく』などがあります。

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