【本】シャーロット・ブロンテ『ジェーン・エア』とは?あらすじと内容について紹介

教養

こんにちは。ダチョウです!

本記事は、『ジェーン・エア』についてです。

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『ジェーン・エア』は、シャーロット・ブロンテの長編小説やで。

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あらすじ

 物語の舞台は、19世紀イングランド北部のヨークシャー。主人公は、牧師の父と裕福な家庭出身の母の間に生まれた女性、ジェーン・エア。彼女は、幼くして両親と死別する。母方の親戚に引き取られて育てられるが、その家庭の長男ジョンや、彼を取り巻く女中たちから迫害を受ける。やがて、薬剤師ロイドの勧めのもと、ローウッドにある寄宿学校に身を寄せる。ジェーンは、そこで六年間を生徒として勉学に励んだ後、二年間を教師として過ごす。そして、新しい地位を得たいと考えたジェーンは、自身の広告を作成し、やがて家庭教師として、ソーンフィールドにある館に赴く。

 その館の主人の名は、ロチェスター。広大な領地を所有する資産家である。別段容姿が優れているわけではない。ジェーンは、次第にこの男性に恋心を抱くようになる。が、一般的に美貌と良家出身の女性をもつことが男性にとってのステータスだと見なされている時世において、ジェーンは、ロチェスターが、男爵令嬢のブランシェ・イングラム嬢と結婚するものだと思い込む。しかしながら、ロチェスターは、美貌も家柄も優れていないジェーンに求婚する。ジェーンは、はじめのうちは躊躇ったが、ロチェスターの結婚観が、外見ではなく、内面を重視しているということを知り、彼との結婚を決意する。

 しかし、結婚前夜、ジェーンは、ロチェスターに精神病を患う妻バーサがいることを知る。ジェーンは、キリスト教の教えのもと禁止されている重婚を受け入れることはできない。絶滅に打ちひしがれた彼女は、ソーンフィールドを離れ、荒野を彷徨う。そこで牧師セント・ジョンに救われ、ムーア・ハウスに身を置く。ジョンは、宣教師に仕える妻になってほしいという思いからジェーンに求婚する。しかしジェーンは、愛のないジョンの求婚を拒否する。一方、ソーンフィールドでは、バーサが発狂し、館を全焼させる。ロチェスターは片腕と視力を失いつつも妻を救おうとするが、それも叶わずバーサは死亡。ジェーンは、ロチェスターのもとを訪れ、最終的に彼と結婚する。

時代背景について

 19世紀イギリスの時代背景についてです。本書『ジェーン・エア』は、1847年に刊行されました。その頃のイギリスは、ヴィクトリア朝です。保守的な社会常識に縛られていた時代でした。個人の自由意思は尊重されず、家柄や容姿が重要視されていました。

 このような保守的価値観を生んだのは、17世紀~18世紀に社会の上層部に所属していたジェントリ(貴族・地主)です。しかし、18世紀後半から始まる産業革命の結果、社会の上層部に新たな層が出現します。産業資本家です。かれらの出現で社会は急激に変化していきます。例えば、選挙権です。1830年代から選挙権が拡大していきます。しかし女性の参政権は認められていませんでした。女性の権利に関する運動が展開されていくのは1860年代以降です。シャーロット・ブロンテは、そのようなイギリス社会の過渡期を観察し、筆を走らせました。

結婚観について

 著者シャーロット・ブロンテは、自身の実体験をもとに、自身の結婚観を描いています。ロチェスターは、ブロンテがブリュッセルに留学していた時に恋心を抱いていたエジェを想起させるような存在です。ロチェスターは、貴族階級です。時代の価値観に従うと、イングラム嬢と結婚するのが妥当です。ですがブロンテは、そのようには物語を展開させません。ロチェスターは愛に重きを置き、ジェーンに求婚します。一方でジェーンも自身の意志に従い最終的にロチェスターと結ばれます。ジェーンは、孤児という身分でしたが、現状に留まることなく、勉学に励み、自由意思に従って、自ら人生を切り開いていく存在として描かれています。この生き方は著者ブロンテ自身と重なっているのです。
 時代の通念に反して、自身が思い描く生き方を貫くジェーンの姿がみどころです。

ダチョウ<br>先生
ダチョウ
先生

ジェーンの幼少期を克明に描く文体は、リアリズムの萌芽を感じさせます。一方で、ジェーンの恋を描く文体には、ロマンティシズムの匂いが漂っています。文体にも注目です。

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